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【SS】アスカ、一年たって
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今日は、アスカが来日してからちょうど一年たった日である。
レイ、ヒカリ、トウジ、ケンスケというおなじみの面々がミサト家に集まりささや
かながらパーティーを行った。
そしてパーティーが一段落し、みんなは自分の家に帰っていき、ミサトが酔いつ
ぶれたその夜シンジは自分の部屋で感慨にふけっていた。
(僕がこの街に来て一年ちょっと。アスカがここに来て一年か・・・。つらいこと
もあったけど、やっぱりここに来て良かった。みんなに出会えたこと。そして・・
・)
ふとそんなことを思っているとアスカが部屋に訪ねてきた。
「シンジ・・・もう寝た?」
「まだ起きてるけど」
「部屋、入っていい?」
「いいよ」
アスカは部屋に入るとシンジのとなりに腰かけた。
「アスカがここに来て一年たったんだ。早いもんだね」
シンジは何ともなしに話しかけた。
「そうね、一年なるんだ」
「アスカはここに来て良かったと思っている?」
「まあ、ね。シンジ、ユニゾンの特訓したときの事おぼえている?」
「おぼえているよ」
「あの時、シンジキスしたんだよね?」
アスカはいたずらっぽくいった。シンジはあわてながら答えた。
「あ・・・あの時はキスしていないよ・・・」
「冗談よ。でもしそうになったのは本当でしょ」
「・・・うん」
「どうして?」
なおもいたずらっぽく聞いてくる。
「えっ・・・?いや、あの時、アスカ寝ぼけて僕の隣に来たでしょ。それでアスカ
寝顔見ていたら綺麗で・・・その・・・」
「うふっ、ありがと」
アスカはシンジの肩にもたれ掛かりながらいった。
「やっぱりここに来て良かった。だって・・・シンジと出会うことができたから・
・・シンジは?」
「ここに来て、初めは嫌な事ばかりだったけど・・・でも、僕もアスカと出会えて
良かった。」
「ねぇシンジ、明日一緒に出かけない?」
「うん。いいよ。でもどこに?」
「どこだっていいじゃない。二人で出かけられれば」
「そうだね」
「それじゃ明日ね。おやすみシンジ」
「うん。おやすみアスカ」
アスカは部屋から出ていった。そしてシンジは思った。
(やっぱり、ここに来て良かった。アスカと出会うことができたから。明日何着て
行こうかな、やっぱりこれってデートなのかな・・・)
そんなことを思いながらシンジは眠りについた・・・
後書きと称したたわごと
第九話放映記念で書いた作品。
なにがいいってやっぱりユニゾンのキス未遂ですね。
一年たって二人がどんな気持ちでいるのかななんて思って書いたんですよね、これ。
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