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            【SS】ふたりでおでかけ
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 平和なある日、シンジとアスカは休みを利用して二人で出かけることにした。

 午前中二人はゲームセンターに来ていた。

 対戦ゲームをひとしきりやった後、二人はクレーンゲームの前に立っていた。
その中を見ると動物のぬいぐるみや、アニメキャラクターのぬいぐるみに混ざって
エヴァのぬいぐるみもあった。しかもご丁寧にネルフのマーク付き。

「ねえシンジ、あれとあれ取って」
「サルのぬいぐるみと弐号機のぬいぐるみ?」
「そう!」
「でもちょっと難しいよ」
「いいから取りなさい!」
「はいはい」

 一回目、失敗。二回目、ひもをつかんだが失敗。三回目、失敗・・・・・・
何回かやって二つのぬいぐるみを取ることができた。

「はい、取れたよ」
「ありがと、シンジっ」

 シンジはそれまで結構お金を使ったが、満足そうな顔をしているアスカを見てこ
れもいいかななんて思ったりする。

「ねぇシンジ、あそこに相性占いのゲームがあるよ」

そう言ってアスカは相性占いゲームを指さした。なぜかネルフのマーク付き。

((ネルフっていったい?・・・))

気を取り直したアスカはシンジを引っ張っていった。

「えぇ〜、はずかしいよぉ〜」
「いいからいいから」

このゲームは二人の名前を入力し、簡単な質問に答えていく物だった。

  男の子の名前:碇 シンジ
  女の子の名前:惣流 アスカ ラングレー

  男の子へ質問:女の子をわがままと思いますか?
      [Y/N]Y

「ちょっとシンジ、どういうこと?」
「だって・・・」
「いいから入れ直しなさい!」

      [Y/N]N

  女の子へ質問:男の子は内罰的ですか?
      [Y/N]Y

「アスカぁ」
「ホントのことじゃない」

  男の子へ質問:女の子はおふろ上がりに目のやり場に困る格好をしている。
      [Y/N]Y

「シンジのエッチ!」
「そんな格好しなければいいじゃない」

  女の子へ質問:男の子は寝ているあなたにキスをした
      [Y/N]Y

「だからしてないってば!」
   ・
   ・
   ・
「なんなのよ、変な質問ばっかりね」
「なんか実際見られているような気がする・・・」
   ・
   ・
   ・
  −−−−−−− 結果 −−−−−−−
  二人のシンクロ率:95%
  男の子の愛情度:80%
  女の子の愛情度:85%
  コメント:二人ともらぶらぶね!
       でも、嘘はいけないわ。
       隅におけないわね!ちなみに門限は気にしなくていいわよ〜

「何なのよ!このゲームは!」
「ネルフが作ったものだし・・・」

 ちなみにこのゲームは酔っ払いな人とマッドな人と自滅な人によって作られたら
しい(火暴)



 そんなこんなでお昼になった。二人はマ○○ナルドで昼食にした。
ハンバーガーやジュースを注文しそれを受け取ると二階席に移動した。
そこで見た物は・・・

「ヒカリ!」「トウジ!」「アスカ!」「センセ!」

四人は固まってしまった。しばらく時間がたち最初に動いたのはトウジだった。

「な、なんや、センセとアスカ、デートかいな」
「ち、違うわよ!あ、あんた達はどうなのよ」
「わ、わいらは・・・」
「・・・」
「・・・」

口こもるトウジと真っ赤にうつむいているヒカリ。何もいえないシンジと真っ赤な
アスカがそこにはあった。

「そ、それじゃあたし達もう行くわ、ほら鈴原!」
「待ってぇな、イインチョ」

 そういって二人はそそくさと立ち去っていった。

 そのころ結構近い位置にいたが存在を気付かれなかった眼鏡の少年はただ涙を流
しながら走り去っていったかどうだかは定かではない。



 さて午後になりアスカは買い物をすることにした。もちろんシンジは荷物持ちで
ある。

 アスカは洋服売り場でいろいろな服を試着しては楽しんでいる。
そんなアスカを眺めながらどんな服でも似合うと思いながらも、なぜこんなことで
楽しめるのだろうと不思議に思っていた。

 次に二人はアクセサリー売り場に来ていた。
アスカは目を輝かせながらアクセサリーを見ていた。

「ねぇ、アスカ。何か気に入ったのがあったら買ってあげるよ」
「えっ、いいの!」
「うん、あんまり高いのは無理だけど・・・」
「ありがとっ!」



 楽しい時間はあっという間に過ぎて夕方になった。
その後もあちらこちら見て回った二人も今は公園のベンチに腰かけている。

「ねぇシンジ、キスしたこと覚えている?」
「覚えているよ」
「その後『ぷはぁ』てシンジ、ムードないんだものね」
「なんだよ、アスカだってその後うがいなんかして」
「あのころあたし達全然余裕なんてなかったもんね」
「そうだね、エヴァに乗って戦って、そればっかりだったもんね」
「それでもまだ日本に来た頃はまだ楽しかったのに、ユニゾンの時とか・・・
 そういえばシンジ、あの時初めてのキスだったの?」
「そうだよ」
「ホントに?、ユニゾンの訓練のときにキスしたんじゃないの?」
「してないよ、ホントに」
「まあいいわ、どっちにしろあたしのファーストキスはシンジなんだから・・・」
「だからホントに・・・ってアスカもファーストキスだったの?」
「当たり前でしょ」
「そうだったんだ、ごめんアスカ」
「いいのよ、もう。あの頃はあたしも自分の気持ちわからなかったしね」
「今は・・・どうなの?」
「今?、今はシンジのこと好き。シンジは?」
「僕もアスカのこと好きだ」
「ねえシンジ、キスしようか?」
「うがい、しないよね?・・・」
「そ・れ・は、シンジしだい」

 そして二人の影は一つになった・・・


後書きと称したたわごと

 第拾伍話放映記念で書いた話。
豊泰へアップした当時、なぜか相性診断に感想が集中してしまった(火暴)

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