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【SS】ATフィールド
エピローグ
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結局全人口の1/5ほどは戻ってこなかった。しかし、その魂は新しい生命とし
て生まれ変わろうとしていた。
そしてここに残りわずかなLCLをただよう最後の魂
「自分が死んでも回りはなんの変化も無く進んでいく。そのことに耐えられないか
ら自らの手で終わらせ始めに戻そうとしたのですか」
「誰だ」
「お久しぶりです。キール議長」
「碇、これはどういうことだ」
「人類補完計画は失敗した、ということです」
「なぜだ、このままでは魂の安らぎは得られぬのだぞ」
「それでもヒトはヒトであることを望んだ、それだけのことです」
「碇、おまえはどうするつもりだ」
「私はユイのもとへむかいます。それではこれで失礼します」
この日、空に向かっていく赤い光があった。
そしてLCLは無くなった。
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「このばかシンジっ!」
「なんだよアスカ」
ある日の朝の教室。
「なんや、また夫婦ゲンカかいな」
「「違う(わ)よ!」」
ユニゾンで答える二人。
「やっぱり、あの二人はああでなくてはあかんな」
「しかし、シンジが事故にあったって聞いたときはどうなることかと思ったが、
これでようやく元どうりになったわけだ」
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アスカは日本に残る理由をこう話した。
「ドイツでは大学とエヴァの訓練しかなかったからね。
エヴァが無くなった今、失った時間ってものを取り戻すのいいんじゃないかなと
思ってさ」
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先生が教室に入ってくる。そして朝のホームルームが始まる。
「今日も新しいクラスメートができます。入ってきなさい」
「綾波レイです」
「渚カヲルです」
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シンジが目覚めてしばらくたった病室。
「ねぇシンジ、あたしのことどう思ってる?」
「どうしてそんなこと聞くの?」
「いいから」
「いまはまだわからない」
「そう・・・」
「アスカは、どうなの?」
「あたしは・・・どうなんだろう。
でも、これだけは言えるはね。あたしにとってあんたは特別な存在だってこと」
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朝のホームルームが終わりシンジ達はレイとカヲルのもとへ向かう。
「やあ、シンジ君」
「綾波、それにカヲル君、どうしてここに?」
「言ったじゃないか、僕たちはいつまでも君を見守っているって」
「ファーストっ、なんでここにいるのよっ!!」
「絆だから・・・」
「誰との絆よ」
「碇君」
「なっ・・・あんたなんかにシンジを渡さないんだから」
「そう、あなた変わったわね」
「な、何よ一体」
「なんや、またにぎやかになるな」
「鈴原、日直の仕事さぼんないでよ」
「わーとるがな、イインチョー」
「まったく、平和だね」
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ヒトはふたたび群集として生きていくことになった。
魂の安らぎはえられないかもしれない。ATフィールドが想いを阻むかもしれない。
ATフィールドがお互いを傷つけるかもしれない。
それでも、ヒトはヒトであることを望んだ。
シンジとアスカ。
この二人もつらい時間をすごし、乗り越え、お互いの気持ちが近づきつつある。
この後どのようにすごしていくかは彼ら次第である。
後書きと称したたわごと
『納豆の夢』から約半年。長かった・・・
まぁ、とにかく自己満足な内容になってしまいましたが、ようやく書き上げることができました。
それにしてもこの第8話。三度も書き直してしまった(^^;ゞ
書き上げるまでの間に98ノート壊れるわ、仕事が異常に忙しいわ、全然何も書けなくなったりしてたいへんだったなぁ。
しかも、1話増えてしまっているし・・・
思い付いた構想に自分の文章力が付いていけなくなってしまった(爆)
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