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【SS】ATフィールド
第4話「二人再び」
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シンジは二人が別れた場所に向かって歩き始めた。
歩きながらシンジは再びアスカに会うことを決意したが、実際会うことが出来たと
して一体どうすればいいだろうと悩んでいた。
(アスカに拒絶されるかもしれない。
拒絶されるのが怖い。
その前に、別れた場所に行ったからといって、アスカに会えるとは限らない。
アスカがいなかったら・・・
探しに行ったとしても一足違いになるかもしれない。
待っていたとしても来るとは来るとは限らない。
でも、探しに行こう。何もしないでいるよりいい。
そして、実際にアスカに会ったらその時どうしよう。何を話せばいいんだ・・・
確かに他人は怖い。でも、怖がってばかりいても先に進めない。
今は僕ら以外の人はいないけど、みんな戻ってくると思う。
いつになるかわからないけど・・・
戻ってきても、僕の気持ちを裏切るかもしれないけど・・・
それでも、もう一度会いたいと思った気持ちは本当だから。
アスカにあってどうしたいのか・・・
今は分からない。実際会ってみて考えよう・・・)
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アスカは二人が別れた場所に向かって歩き始めた。
歩きながらアスカは再びシンジに会うことを決意したが、実際会うことが出来たと
して一体どうすればいいだろうと悩んでいた。
(シンジはまた、あたしを傷つけるかもしれない。
傷つけられるのはイヤ・・・
でも、あそこに行ったからと言ってシンジに会えるのかしら・・・
シンジがいなかったときはどうしよう。
探しに行ったとして会えるとは限らない。
待っているからといって来るとは限らない。
待っているなんてあたしらしくないわね。探しに行こう。
でも、会ってどうするの。「バカ野郎」とでも言ってやろうかしら・・・
シンジはあたしを傷つけるかもしれないけど、あたしもシンジを傷つけていた。
人は人を傷つけてしまう。それでも他の人たちは戻ってくるかしら・・・
それでも、一人でいるよりかはいいかもしれない・・・
シンジに会ってどうするかなんてその時になってみないとわからないわね・・・)
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二人はそれぞれ考え事をしながら歩いていた。そして二人は一度別れた場所で
ばったり出会ってしまった。
「あ、アスカ?」
「シンジ!」
「「・・・!?」」
お互いにあまりにもあっさりと見つかってしまったので、呆気にとらわれていた。
「・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
あまりにもあっさりしすぎていたためお互い言葉もでない。ここに来るまでに考え
悩んでいたことも忘れ呆然としていた。
「あの・・・アスカ?」
「な、何よシンジ」
「いや、何で戻って来たのかなと思って・・・」
「あ、あたしはあんたみたいな奴でもいないよりはましだと思って戻ってきてやっ
たのよ。あ、ありがたく思いなさい!」
「う、うん・・・」
「それよりシンジはどうしてここに戻ってきたのよ」
「僕はただ会いたかったから」
「はぁ?会ってどうしたかったの」
「分からない・・・」
「はぁ、あんたらしいわ。それよりどうするの、これから」
「他の人たちがあそこから戻ってくるのを待っていようと思う」
「戻ってくるかしら・・・」
「戻ってくる・・・かもしれない・・・・・・」
「それまでどうするの」
「どうしようか、何もないし・・・」
「そうね、何もないのよね・・・」
「・・・」
「ま、なんとかなるでしょ」
「そうだね」
第5話「(未定)」へ続く
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