ニキシー管時計 製作レポート


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ページ2……プログラム
ページ3……試作機/コイル製作
ページ4……基板製作/ケース製作
ページ5……使用方法/動画

----- 使用方法 -----

スイッチ
スイッチの並びは上記の写真のようになっています。
時刻設定やアラーム・タイマの設定は上段のSW1〜SW5を使って行います。
下段のスイッチはアラームのSnooze/Stopやアラーム・タイマのOn/Off、音声の録音再生に使います。

大きく分けて、表示モード・設定モードの二つあり、SW1の押し方で各状態を遷移します。
モード遷移図
長押しで表示モード・設定モードを切り替えて、短押しでアラーム設定時刻やタイマ設定時刻を切り替えます。
表示モードから設定モードに切り替わるときは、その時点で表示モードで表示していた内容の設定モードに移りますが、設定モードから表示モードに戻る場合は全て現在時刻の表示になります。


実際に時刻設定等行うのはSW2〜4です。
SW2は時、SW3は分の十の位、SW4は分の一の位を設定します。


SW5は秒のリセットおよびアラームの詳細設定、タイマのON時間とOFF時間の切替を行います。
時刻設定モードでは秒をリセットします。
アラーム設定ではアラームの鳴動継続時間とスヌーズ時間の設定を行います。
タイマ設定ではON時間とOFF時間の切替を行います。


時刻表示/時刻設定ではニキシー管の下2桁は秒表示していますが、アラームとタイマでは61以降の数字で表示されます。
表示される数字は遷移図の中にあるとおりです。
表示モードではコロンは点灯したままですが、設定モードではコロンは点滅します。


12時間/24時間表示切替スイッチで、12時間表示と24時間表示が切り替えられます。


アラームSnooze/Stopスイッチはアラーム鳴動中に押下します。
短押しでスヌーズ機能が働いてスヌーズ設定時間後にアラームが再開します。
長押しでアラームはストップします。
左がアラーム1用で右がアラーム2用です。

ただし、録音再生ICのAPR9600の仕様上、アラームはワンフレーズ再生されてから停止します。
もう少し手を加えればアラーム停止と同時に止めることは出来るはずだけど、試作機製作後の動作確認が終わった段階で使うことを思いついたために、そこまでは手が回らなかった。


アラーム/タイマ ON/OFFスイッチについてはアラーム/タイマを未使用時にOFFにすることで、設定時刻がきても動作させないことが出来ます。
並びは左から、アラーム1・アラーム2・タイマ1・タイマ2です。


マイクはアラーム用の音声を録音します。


M1/M2スイッチは、音声の録音再生時に使います。
録再切替スイッチが再生側にある場合、M1/M2スイッチで録音されている音声を確認できます。
録再切替スイッチが録音側にある場合、M1/M2スイッチを押している間、音声が録音できます。
M1/M2スイッチを押すと録音開始の合図の音が鳴り、最長約16秒(実際は±2〜3秒ぐらい前後します)録音できます。


・タイマ出力
手元で電気製品の電源をON/OFFできるケーブルを利用して、タイマー出力用のケーブルを作ります。
リレー出力 リレー出力 リレー出力
スイッチの部分をコネクタに付け替えて、背面のタイマー出力コネクタに接続します。
タイマ機能を使うことによって設定した時間に電気製品等の電源ON/OFFが出来ます。
背面のリレー出力コネクタは、実際のところリレーの接点に繋がっているだけなので、AC100Vの電気製品に限らずON/OFFさせることが出来ます。


・調節モードについて
この時計では3.2768MHzの水晶でクロックを生成。
タイマ2を使って分周し1/200秒間隔で割り込みを発生させて、100回カウントさせて0.5秒毎に通知する関数を呼んで時計として動作させています。
水晶の精度が高くても、コンデンサなどの誤差で正確な周波数は出ないので、通常はトリマコンデンサを使用して周波数を調整します。
しかし、この時計にはトリマコンデンサを使用していないのでクロックの調整が出来ず、誤差が生じてきます。
この誤差を調整するために、調整モードを設けています。

時刻表示中にSW3とSW4を同時長押しすることで調整モードになり、秒の表示が99となります。
SW5で±の方向を指示して、SW2〜4で1/100秒単位で1時間当たりの誤差を設定します。
±はAM/PMの「:」で表示していて、点灯時がマイナス方向に修正、消灯時がプラス方向に修正します。
動画では3時間ほどしか見ていませんが、1日ぐらい様子を見て1時間当たり何秒ずれているかを求めてから調整した方がよりより正確な値が出せるでしょう。
2〜3日とか更に長めに様子をみれば、もっと正確になるかもしれません。

仕組みとしては、設定値がそのまま1時間当たりの1/100秒の挿抜回数となります。
「1」と設定した場合は、1時間の間に1/100秒が1回挿抜されるのですが、実際は1時間の間に1/200秒が2回に分けて挿抜されています。
1/200秒毎に割り込みを発生させて、100回カウントして0.5秒を作っているわけですが、この100回のカウントを設定値を元に何秒かに一回±1させることで調整しています。

何故ソフトウエアで調整しようとしたのかは、トリマコンデンサの場合に調整がめんどくさかったから。
トリマコンデンサの場合、周波数カウンタでやる場合はかなり周波数カウンタの精度がいること。
ない場合は何度か実際の時刻との誤差を確認→トリマコンデンサで調整→実際の時刻との誤差を確認→…という手間を掛ける必要があり時間がかかること。
周波数カウンタがあっても、カウンタの精度によっては結局は誤差を確認して微調整が必要になる。
これらの手間を省いて簡単に調節できないものかと考えてソフトウエアでやろうと思った。

1Hz出力の波形を見れは、何十秒かに一度だけ、立ち上がり・立下りのところが1/200秒ずれた波形が見られるはず。
1/200秒なので日常生活には影響はないはずです。

----- 動画 -----
今回初めて動画を作ってみました。
製作過程や実際に動作しているところを紹介しています。
動画編集は面白いのだけど、Windowsムービーメーカーはちょっとサイズが大きくなっただけで激重になって操作しづらくなるのは何とかしてほしいものだ。


----- おまけ -----
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